ワーホリでどの都市に行くか、悩む方は多いと思います。特にカナダは西から東まで広大な国で、西海岸、内陸、東海岸とそれぞれ気候や街の雰囲気がまったく違います。
私自身、カナダでのワーホリを終えてニュージーランドへ向かう前に、トロント・エドモントン・ジャスパー・カルガリーなどを旅行しましたが、どの都市も印象が大きく異なりました。その経験から感じたのは、「カナダでは都市選びでワーホリ生活の方向性が大きく変わる」ということです。
今回は、私が実際にワーホリで1年間滞在したノバスコシア州ハリファックス(Halifax)という街を紹介します。ハリファックスはバンクーバーやトロントのような大都市ほどの知名度はありませんが、日本人が少なく、英語環境にどっぷり浸かれる穴場都市です。
「英語をしっかり使いたい」「落ち着いた環境で暮らしたい」という方には特におすすめ。もちろん、英語やワーホリ初心者の方でも生活をスタートしやすい、穏やかで人の温かい街です。
この記事が役にたつ方は、
- ワーホリの都市選びで迷っている
 - 英語環境が充実している都市を探している
 - 人気の大都市ではなくローカルな場所で過ごしたい
 
この記事を読むことで
- ワーホリ都市選びの候補が増える
 - ハリファックスという穴場都市の概要を知ることができる
 
それでは早速始めていきましょう。
カナダ・ワーホリおすすめ都市:ハリファックスってどんな街?

ハリファックスは、カナダ東部ノバスコシア州の州都で、港を中心に発展してきた落ち着いた中規模の都市です。日本の函館市とも姉妹都市関係にあり、どこか日本人にも親しみやすい雰囲気を感じます。
人口規模と街の雰囲気
ハリファックスは、バンクーバーやトロントほどの大都市ではありません。その分、静かで暮らしやすく、「英語環境+落ち着いた生活」を両立したいワーホリ渡航者にもぴったりの場所です。
街の中心部にはカフェやレストラン、港を望む散歩道があり、少し離れると海と自然に囲まれた穏やかな住宅街が広がっています。まさに「都会すぎず、田舎すぎず」のちょうどいいバランスの街でした。
気候・四季・暮らしやすさ
ハリファックスは大西洋に面した港町で、海の影響を受けた比較的穏やかな海洋性気候が特徴です。冬は内陸部よりかは寒さが和らぐ一方、体感的にはかなり冷え込みます。実際、私が滞在していた冬には気温が −20℃に達した日もありました。
また、カナダでは「ウィンドチル(Wind Chill)」という体感温度の指標があります。これは風によって体から熱が奪われる速さをもとに計算された温度のことで、ハリファックスでは大西洋からの冷たい海風が加わるため、体感温度は−20℃以下になることもあります。
私が早朝6時に仕事へ向かう時、寒いというより「冷たい」という感覚で、唯一出ていた顔が痛くなるほどでした。手袋なしでは外を歩けないと思っておいたほうがいいほどの寒さです。一方で、夏は25℃前後の日が多く、湿度も低めで過ごしやすいのが特徴です。
治安・安心感
治安面で特に危険を感じることはありませんでした。ホームレスの方や、少し怪しい雰囲気の人を見かけることはあっても、普通に生活している分には特に問題はないと思います。
実際、現地の人も「ハリファックスは比較的穏やかな町」と言っており、データ的にも、例えばNumbeoという犯罪指標を表したサイトでは「犯罪レベル:Moderate(中程度)」とされています。
👉 Numbeo Crime Index – Halifax
実際に私も現地で看護師として働いている日本人女性や、「治安がいいからトロントから引っ越してきた」と話すカナディアン女性に出会いました。女性ひとりでも滞在しやすい街として、一定の安心感があります。
ただし、Gottingen Street(ゴッティンゲン・ストリート)付近は少し注意が必要かもしれません。昼間は問題ありませんが、夜になると人通りが減り、フードを被った人が怪しい話を持ちかけてきたり、喧嘩を見かけることもありました。少しでも危険な場所に近づきたくない方であれば、夜のゴッティンゲン・ストリートは避けた方がいいでしょう。
とはいえ、ハリファックス全体的にみれば治安はかなりいい方だという印象でした。
日本人の少なさと英語環境
ハリファックスは、トロントやバンクーバーに比べると日本人が圧倒的に少ない都市です。私が1年間住んで出会った日本人は、なんと3人だけ。
その分、現地の人との交流や英語環境にどっぷり浸かれるのが魅力です。「英語を本気で伸ばしたい人」「海外のローカル文化を体験したい人」には、これ以上ないほど理想的な環境だと思います。また、日本人が少ないことから、珍しがって積極的に話しかけられる印象もありました。週末にはいろいろな友人が遊びに連れ出してくれたので、そういった部分も英語学習者にはかなり強みになると思います。
実際、私自身もこのハリファックスでの1年で英語力が大きく伸びた実感があります。一方で、英語初心者にとっては少しハードルが高く感じる場面もあるかもしれません。出発前にある程度リスニングやスピーキングを準備しておくと、現地での生活がよりスムーズになります。
(※英語初心者でも安心してスタートできる方法については、別記事で紹介予定です。)
ワーホリで実際に住んで感じた「ハリファックスの良いところ」

私がハリファックスで暮らしてみて感じた良いところは、大きく生活コストの安さ・落ち着いた雰囲気・人の温かさ・英語環境の良さです。
生活コストが安い
まず、生活費が比較的安いこと。詳しくは別の記事で紹介しますが、生活支援サイトなどで紹介されている家賃相場を見ても、バンクーバーやトロントなどの大都市と比べるとかなりリーズナブルです。
私が住んでいたのはオウンルーム(1人部屋)で、電気・水道・光熱費すべて込みで月700ドルでした。
落ち着いた街の雰囲気と交通のシンプルさ
ハリファックスは港町ということもあり、穏やかな時間の流れが印象的でした。気分転換に港沿いを散歩したり、週末には海を眺めながらコーヒーを飲み、ウォーターフロントという海沿いの散歩道を歩くのが私の定番でした。
また、交通面では「電車がない街」という特徴があります。公共交通機関は基本的にバスのみですが、私はこれを不便だとは感じませんでした。むしろ、シンプルで静かな街のリズムを感じられて心地よかったです。
さらに、カーシェアサービスの「Communauto Atlantic(コミュノオート・アトランティック)」が非常に充実しており、休日にはこのサービスを使ってノバスコシア州内をドライブしながら小旅行も楽しめました。
自然が豊かで、車で少し走るだけで海や森の絶景スポットに出会えるのも、この街の魅力です。
人の温かさ
仕事場の同僚がこんなことを言っていました。「バンクーバーやトロントの人たちは少し冷たいけれど、ここノバスコシアの人たちは本当に温かい。」
その言葉どおり、ハリファックスで暮らしていると、人の優しさを感じる瞬間がたくさんありました。街を散歩しているときやバスの中など、見知らぬ人に話しかけられることもかなり頻繁にあります。短期的に滞在したトロントやカルガリーでは、こうしたフレンドリーな雰囲気を感じることはあまりありませんでした。
日本で例えるなら、東京と地方都市の人の距離感の違いに近いかもしれません。また、日本に旅行に来たことのあるカナディアンは「おそらくノバスコシアは日本でいう沖縄のような場所だよ」と言っていました。確かにその言葉どおり、夏の旅行シーズンになると他の州から多くの旅行者が訪れ、海沿いの街並みが一層にぎやかになります。
大都会とは違った人の雰囲気を求めているなら、ノバスコシアはかなり有力な候補になると思います。
まとめ:カナダ・ハリファックスは「静かに成長したい人」にぴったり
ハリファックスは、カナダの中でもまだあまり知られていない穴場のワーホリ都市です。大都市のような派手さや便利さはありませんが、人の温かさ・落ち着いた暮らし・しっかりした英語環境が揃っており、実際に住んでみて「ちょうどいい」と感じることが多い街でした。
物価も比較的安く、静かに暮らしながら英語を伸ばしたい人には理想的な環境だと思います。港を歩いたり、現地の人と会話したり、カーシェアで小旅行に出かけたり——そんな日常の中で、自分のペースで海外生活を楽しめます。
もしあなたが「都会の喧騒よりも、人のぬくもりを感じる生活」を望むなら、ハリファックスはきっと後悔しない選択になるはずです。英語初心者でもスタートしやすく、ワーホリ経験を通じて自分の成長を実感できる街。それが、私が1年間を過ごしたノバスコシア州・ハリファックスです。
  
  
  
  
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