カナダでのワーホリを考えると、まず頭に浮かぶのはトロントやバンクーバーといった大都市ではないでしょうか。確かに求人数は多いものの、留学生やワーホリメーカーが集中しているため、競争率が高く、仕事探しが思うように進まないこともあります。
一方、カナダ東部の港町 「ハリファックス(Halifax)」 は、観光業が盛んな地域でありながら、ローカル中心の落ち着いた環境が魅力。求人数はやや少ないものの、競争が少なく、英語を実践しながら働けるチャンスが多いのが特徴です。
実際に私もワーホリでハリファックスに滞在し、整備工場の仕事を経験しました。レジュメを持って直接お店を回ったり、オンライン求人を活用したりと、コツを押さえれば英語に自信がなくても仕事は十分に見つかります。
この記事では、
- ハリファックスの求人市場や仕事事情
- 効果的な仕事探しの方法(求人サイト・店舗訪問など)
- 英語が苦手でも始めやすい職種例
を、実体験を交えながら分かりやすく紹介します。ハリファックスでのワーホリを「働きながら英語を磨く時間」にしたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
カナダ・ハリファックスの求人市場と募集時期

人気の業種・職種と求人傾向
ハリファックスは港町であり観光都市でもあるため、観光業の求人が多く見られます。特に次のような業種が人気です:
- カフェ・レストラン・ホテルなどのホスピタリティ業
- 観光関連施設やギフトショップ
- 港での軽作業や船舶関連の仕事
中でも「Deckhand(デッキハンド)」と呼ばれる船の積み荷運搬などを行う職種は、英語力がそれほど高くなくても採用されやすい職種。英語初心者でもチャレンジしやすい仕事の一つと言えます。
観光シーズンを狙うのがポイント
ハリファックスで仕事を探すうえで重要なのが、「シーズンのタイミング」を意識すること。カナダの観光シーズンはおおよそ5月〜9月。この時期は観光客が急増し、飲食店やホテルなどが繁忙期を迎えます。
そのため、3月〜4月の時期に仕事探しを始めるのがおすすめです。多くの店舗や企業が繁忙期に向けて人員を確保するため、採用率が高まります。
観光業ではありませんでしたが、私自身も3月下旬に応募し、タイミング良く採用されました。シーズンを少し先取りして行動するだけで、チャンスは大きく広がります。
カナダ・ハリファックスでの仕事の探し方3選

SNSや求人サイトを使った探し方
店舗に直接行かなくても、オンラインから応募できる方法があります。うまくいけば、現地に着く前に仕事が決まるケースもあります。代表的な求人サイト・SNSは以下の通りです:
- Indeed:カナダ全土で使われている定番求人サイト。
- Facebook:地域グループ内で仕事の募集が頻繁に投稿される。
- LinkedIn(リンクトイン):仕事・キャリア専門SNS。職歴やスキルを登録して企業とつながれる。
- Kijiji(キジジ):カナダの生活情報サイト。求人・住まい・中古品など幅広く掲載。
検索の際は、「part-time job Halifax」や「casual job Halifax」などのキーワードで探すのがおすすめです。
特にFacebookは日本よりも活発に利用されており、地域コミュニティ(例:「Nova Scotia Opportunities」「Jobs in Halifax」など)に参加することでリアルタイムの情報を得やすくなります。
また、LinkedInは日本では馴染みが薄いかもしれませんが、カナダではビジネスSNSとして非常に一般的です。履歴書(レジュメ)を毎回作成しなくても、プロフィールを充実させるだけで複数の求人に応募できるのが魅力。ネットワーク作りや求人チェックも同時に行えるため、英語でのキャリアアップを目指す人にも最適です。
生活情報サイトに関しては、ハリファックスではKijiji(キジジ)というサイトが有名です。バンクーバーなどの西側地域ではCraigslist(クレイグスリスト)が主流ですが、カナダ東側地域、特にハリファックスではKijijiが主役。私自身もこのサイトを通じて、実際に現地の住まいを見つけました。
SNSや求人サイトを使うメリットと注意点
SNSや求人サイトを使う最大のメリットは、短時間で多くの求人に応募できることです。ワーホリでの仕事探しは、まさに「数打てば当たる」スタイル。オンライン経由であれば、効率的に複数の職場へアプローチできます。
ただし、返信率が低いというデメリットもあります。その主な理由は「情報の鮮度」。1か月以上前に投稿された求人は、すでに採用が決まっていたりします。
私も、とある整備工場にオンラインで応募した際、返信がなかったので電話してみたところ「もう募集は終わってたよ。あとで削除しておくね。」と言われたことがありました。応募前に投稿日を確認し、古い投稿には期待しすぎないことがポイントです。
また、人気の条件の良い求人はすぐに埋まってしまうため、タイミングが勝負。毎日こまめにチェックし、良い案件を見つけたらすぐにアプライ(応募)するようにしましょう。
店舗訪問での仕事探し(レジュメ持参)
私のブログでは、どの国のワーホリでも最もおすすめしている仕事探しの方法があります。それが、レジュメ(履歴書)を持って直接お店に行く「店舗訪問」スタイルです。
この方法はオーストラリア・ニュージーランド・カナダのどこでも有効。実際、私自身も3カ国のワーホリ経験を通じて、ほとんどの仕事をこの方法で見つけてきました。
ハリファックスでも例外ではありません。私はハリファックス周辺の複数の整備工場を回ってレジュメを手渡し、そのうちの一つの整備工場から2日後に電話で連絡をもらい、面接 → トライアル(お試し勤務) → 採用、という流れで仕事を得ました。
街を歩いていると「We are hiring(スタッフ募集中)」という看板を見かけることも多いので、そうしたお店を中心にレジュメを配っていくのがおすすめです。
訪問時は、笑顔で
“Hi, I’m looking for a job.”
と伝えてレジュメを渡すだけでOK。運が良ければその場でトライアルまで進むこともあります。
オンライン応募よりも手間はかかりますが、ハリファックスのようなローカル都市では、直接訪問こそ最も効果的な仕事探しの方法です。
店舗訪問のメリット
この方法の最大の強みは、採用率の高さです。実際に募集を出しているお店に直接レジュメを渡すことができれば、採用につながる確率は一気に上がります。
また、ハリファックスのような地方都市では、SNSや求人サイトに募集を載せていないローカル店舗も少なくありません。つまり、オンラインだけでは出会えない求人にアクセスできるのが、この「直接訪問」の大きな魅力です。
さらに、結果が早く分かるのもメリットです。「We’re not hiring at this moment.(今は募集していない)」とその場で言われることもありますが、返信を待ち続けるよりも早く次の行動に移れるため、効率的に動けます。
店舗訪問のデメリットと注意点
もちろん、デメリットもあります。まずは体力的にきついということ。実際に街を歩いて一軒ずつ回るため、シンプルに疲れます。特にカナダの冬は過酷で、ハリファックスでは気温が−20℃近くになることも。その中でのレジュメ配りは、正直かなりの根気が必要です。
また、店の責任者(マネージャー)が不在のことも多く、「あとで責任者に渡しておくね」と言われてそのまま忘れられてしまうケースもあります。そんな時は、フォローアップ(再訪問)が大事です。
- 「次にマネージャーが来るのはいつ?」と聞いて再訪問する
- 1〜2日後に軽く立ち寄って確認する
この一手間を加えることで、採用のチャンスを逃しにくくなります。
企業説明会/就職フェア(キャリアフェア)への参加
ハリファックスでは、ダウンタウンにある「Halifax Convention Centre(ハリファックス・コンベンション・センター)」という建物で、定期的に企業説明会や就職フェア(キャリアフェア)が開催されています。
日本で開かれる就職フェアと同じように、会場には企業ごとのブースが並び、採用担当者が自社の紹介や募集職種の説明を行っています。主にフルタイムジョブ(正社員職)向けのイベントですが、ワーホリや留学生がパートタイム・カジュアルジョブを探す場としても非常に有効です。
実際に私も、イベントに参加して複数の企業担当者と直接話をし、「パートタイムの仕事を探している」と伝えたところ、担当者のメールアドレスや電話番号が書かれた用紙を3社から受け取り、そのうち2社からパートタイム募集に関する返信をもらうことができました。
このように、企業説明会では担当者と直接つながる機会が得られるため、オンライン応募だけでは得られないリアルな情報を収集できます。
おすすめポイント
- レジュメ(履歴書)を持参しておくと、いざという時その場で渡せるため好印象。
- 名刺や連絡先を交換できるチャンスも多い。
イベントは年に数回開催されており、直近のスケジュールは以下の公式サイトで確認できます👇
英語に自信がなくても見つかる仕事例

最後に、英語に自信がない方でも比較的採用されやすい職種をまとめました。
カナダ・ハリファックスは、日本人が少なく、英語環境をしっかり整えやすい地域です。その一方で、英語初心者にとっては、最初の仕事探しのハードルがやや高く感じるかもしれません。
しかし、安心してください。下記で紹介する職種は、仕事をこなす上で高い英語力が求められないため、採用の際も英語力より人柄や姿勢を重視される傾向があります。
特に日本人が持つ「信頼性・真面目さ・几帳面さ」といった特性は、カナダでも高く評価されるポイントです。そうした強みをアピールすれば、英語に不安があっても採用のチャンスは十分にあります。
ハリファックスでの仕事探しに悩んでいるワーホリメーカーの方は、ぜひ以下の職種から挑戦してみてください。
Deckhand(デックハンド)
ハリファックスはカナダ東部を代表する港町(Port City)。その立地を活かした仕事のひとつが、「Deckhand(デックハンド)」です。
デックハンドとは、主に船舶関連の軽作業スタッフのこと。仕事内容は船の積み荷の運搬や清掃、ロープの整理などで、どちらかといえば倉庫作業や肉体労働に近い仕事です。
この仕事の魅力は、高い英語力が求められない点。実際に私が現地で話を聞いた採用担当者も、
“You don’t have to speak perfect English to do this job.”
(完璧な英語が話せなくてもできる仕事だよ)
と言っていました。
つまり、英語にまだ自信がない人でも挑戦しやすく、「とにかく現地で働きたい」「英語環境に慣れながら経験を積みたい」という人におすすめです。
また、フォークリフトの免許(Forklift License)を持っていると優遇される場合もあるようです。日本で取得済みの方は、応募時に免許証やその英訳コピーを持参しておくと良いでしょう。
募集自体は、Indeed、Facebookの地域グループなどで見つかります。検索欄に「Deckhand Halifax」などと入力してみましょう。募集時期になると「Peer 21」という港で申し込み用紙の入った封筒を配っています。その封筒に必要事項を記入し提出するだけ。
ネット経由で募集が見つからない場合は、直接Peer 21に出向いて係の人にデックハンドの募集をしているか聞いてみましょう。
ポイントまとめ
- 英語が苦手でも始めやすい港湾系の仕事
- 体力がある人におすすめ
- フォークリフト免許があると採用率アップ
- 地元の港湾会社(Harbour/Marine系企業)を中心に求人が出やすい
Dishwash Hand(ディッシュウォッシュ・ハンド)
Dishwash Hand(ディッシュウォッシュ・ハンド)とは、レストランやカフェなどで皿洗いを担当するポジションです。どの国・地域でも共通して、英語力が採用基準になりにくい職種のひとつ。そのため、英語にまだ自信がない人でも挑戦しやすい仕事です。
ハリファックスは観光地として知られており、特に夏の観光シーズン(5月〜9月)は多くの観光客が訪れます。この時期、レストランやカフェは一気に忙しくなるため、皿洗いやキッチン補助のスタッフを大量に募集する傾向があります。
そのため、3月〜4月ごろ(繁忙期直前)にレストランへ応募しておくと、採用される確率がぐっと上がります。求人サイト(Indeed、Facebookなど)で「dishwasher Halifax」「kitchen hand Halifax」と検索してみるのもおすすめです。
ポイントまとめ
- 英語が苦手でも働ける定番ジョブ
- 観光シーズン前(3〜4月)が狙い目
- 忙しい時期は即採用のチャンスもあり
- 経験がなくても始めやすい
ホテルやホステルの掃除係(Housekeeping)
ホテルやホステルの掃除係(Housekeeping)も、英語に自信がない人におすすめの仕事です。業務内容は客室の清掃、ベッドメイキング、共有スペースの整頓などで、一度仕事内容を覚えてしまえばスムーズにこなせるのが特徴です。
この仕事は国や地域を問わず、多くの外国人が働いている定番のポジションでもあります。日常的に使う英語は「towel(タオル)」「sheet(シーツ)」など限られた単語中心なので、英語が苦手でも問題ありません。
また、ホテル業界も観光シーズン(5〜9月)に人手不足になりやすい傾向があります。そのため、3〜4月ごろのタイミングで仕事探しを始めると採用率がぐっと上がります。
求人サイトでは「housekeeping Halifax」「hotel cleaner Halifax」などで検索してみると、季節ごとの募集を見つけやすいです。
Uber Eats や DoorDash などのフードデリバリー
ハリファックスでも、日本と同じようにフードデリバリーサービスが広く展開されています。特に現地では、「DoorDash(ドアダッシュ)」というデリバリーサービスが非常に人気で、Uber Eats と同等、もしくはそれ以上の注文数があるとも言われています。
私自身、カナダ渡航前に日本で Uber Eats をしていた経験があり、既にアカウントを持っていたため、現地到着後に稼働地域をハリファックスに変更して実際に働きました。
他の配達員は車での稼働が多かったのですが、私は資金の都合でKijijiで自転車を80ドルで入手し、自転車デリバリーとして稼働していました。3月のハリファックスはまだ寒く、体力的にはなかなかハードでしたが、注文はしっかり入るので、「とにかくすぐに収入を得たい」という人にとっては十分に有効な手段だと感じました。
ポイントまとめ
- 英語力がほぼ不要(アプリ操作と受け渡しの簡単な会話だけ)
- DoorDash はハリファックスで特に人気
- 自転車や車、どちらでも稼働可能
- 冬は寒さ対策が必須
- 即日収入を得やすいため、仕事探し中のつなぎにもおすすめ
英語に自信がなくても見つかる仕事に関しては下記の記事でも詳しく解説しているので、ご興味ある方はこちらも参考にしてみてください。
まとめ|ハリファックスでの仕事探しを成功させるために
ハリファックスは、トロントやバンクーバーのような大都市ほど求人が多くはありませんが、競争率が低く、ローカルな英語環境で働ける貴重な地域です。しっかりと情報を集め、行動すれば、英語力に自信がなくても仕事を見つけることは十分可能です。
おさらいとして、今回ご紹介した仕事探しの基本ステップは次の通りです:
- 求人サイト・SNSを活用する
- レジュメを持って直接訪問する
- キャリアフェアに参加する
- 英語に自信がなくても始められる仕事を狙う
ハリファックスでの仕事探しは「タイミング」と「行動力」がすべてです。繁忙期前(3〜4月)に動き出すことで、採用チャンスをぐっと広げることができます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
生活費・英語環境・治安など、ハリファックスでのワーホリ生活をもっと詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。




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